Binary Table Extension の概要

Binary Table は行と列から構成される表の形をとる。テーブルのセル中に多次元配列を格納することができ、ひとつのエントリ又は与えられた行と列に付随する値のセットが任意のサイズの配列でありうる。これらの値は標準化されたバイナリ形式で表現される。表の各々の行は各々の列に対するひとつのエントリを含む。このエントリは多くの異なるデータタイプ(8 ビット符号なし整数、 16, 32, 64 ビット符号付き整数、論理値、キャラクタ、 ビット、32, 64 ビット浮動小数又は複素数) のうちのひとつである。データタイプと次元は、各々の列に対して独立に定義されるが、各々の行は同じ構造でなければならない。表に付随する追加情報はテーブルヘッダにキーワード/値のペアとして含まれる。

Binary Table の extension の最初のキーワードは XTENSION= 'BINTABLE' である。

Binary Table HDU が Image HDU や ASCII Table HDU と最も異なるのは、図2に示すように Data Unit にデータ配列(Data Array)に加えて、予約領域(Reserved Area)とヒープ領域(Heap Area)が存在することである。 データ配列へのテーブルの格納方法は ASCII Table HDU と同様に「行単位」で隙間無くバイナリデータが格納される。 予約領域はディスクベースの FITS アプリケーションのために用意されており、データを格納する領域ではない。 ヒープ領域には、後述の「可変長配列」の実データが格納される。

図 2: Binary Table HDU の構造
\includegraphics[width=1.0\textwidth, keepaspectratio]{f_bintable}



Osamu Kanamitsu
2019-02-15