軸の代替記述

ある座標軸が 2 つ以上の座標の種類を持っているような場合 (例えば分光軸の周波数・速度・波長のように) に、各軸に対して最大 26までの追加の記述ができるように、オプションキーワードが予約されている。



WCSAXESa WCS に関する記述の軸の数(整数)
CRVALia 世界座標各軸についての参照点での物理値(浮動小数)
CRPIXja ピクセル座標の各軸について参照点となるピクセル位置(浮動小数)
PCi_ja 線形変換行列(浮動小数)
CDELTia 座標値の増分(浮動小数)
CDi_ja スケールを伴う線形変換行列(浮動小数)
CTYPEia 座標各軸のタイプ(8文字)
CUNITia CRVALiaCDELTia の単位(文字列)
PVi_ma 座標のパラメータm(浮動小数)
PSi_ma 座標のパラメータm(文字列)



ij は各々ピクセル、中間世界座標の軸の番号であり、aAZ のアルファベットの 1文字で座標のバージョンを表す。 この規約によって、軸の番号は 1-99 に制限され、パラメータmは 0-99 に制限される。 軸の主記述(最初の記述)はaを空白にしたものになる。 例えば最初の軸の記述が CRVAL1, CRVAL2 なら 2つ目は CRVAL1A, CRVAL2A, 3つ目は CRVAL1B, CRVAL2B のようになる。 これらの軸の代替記述はオプションであり、主記述がある場合に限って記述できる。 もうひとつオプションキーワードとして、


WCSNAMEa (文字列)


を定義する。 これは WCS の記述の様々なバージョンの名前を特定するのに使われる。

(注: CTYPEia では前述のように物理量を表す4文字と射影方法を表す4文字で構成することになっているが、次の 2つのものについては Wells et al. (1981) 以来広く使われてきたので今後も使うこととしている)。


CTYPEia = 'COMPLEX' & 'STOKES'




Osamu Kanamitsu
2019-02-15