すばる望遠鏡の観測装置で取得されたデータは、全て観測装置から FITS 形式で出力される。 これらの FITS データはハワイ島ヒロの山麓施設(ハワイ観測所)でアーカイブされ、公開される。 アーカイブの検索項目は、基本的に全て FITS プライマリ HDU のヘッダに含まれていなければならない。 また、いくつもの観測装置のデータを一括して検索できるようにするためにも、 FITS キーワードは可能な限り観測装置間で共通化すべきである。 データ解析に関しては、解析に必要なパラメータは FITS ヘッダから抽出される場合が多い。 解析処理ソフトウェアの共通化による開発作業の省力化を図るためにも FITS キーワードの共通化が望まれる。
そこで、すばる望遠鏡では以下のFITS ヘッダルールを定める。
装置ID | 装置名 |
A_ | AO36 |
B_ | FMOS |
C_ | CIAO |
D_ | AO188 |
F_ | FOCAS |
H_ | HDS |
I_ | IRCS |
K_ | MOIRCS |
L_ | LGS |
M_ | MIRTOS |
O_ | OHS |
P_ | HiCIAO |
Q_ | COMICS |
S_ | Suprime-Cam |
T_ | Hyper Suprime-Cam |
V_ | VTOS |
W_ | PFS |
X_ | SCExAO |
Y_ | CHARIS |
Z_ | IRD |
3_ | Kyoto3D-II |
Image, Instrument, Telescope / Time / Environment / Statistics, Unit / Action
とする(略号表参照、各略号はさらに短縮可能)。 例えば、露出開始時のスリットポジションアングルは、 SLT (スリット)、P/PA(ポジションアングル)、 STR(露出開始時)を組み合わせて作成するが、 その順序は、SLT (Category=Instrument), P/PA (Statistics/Unit), STR (Action)となり、 キーワードは SLT_PSTR となる。
カテゴリ OBS-MOD --------------------------- 撮像関連 IMAG 分光関連 SPEC 偏光撮像 IPOL 偏光分光 SPOL
DATA-TYP ------------ ACQUISITION BIAS COMPARISON DARK DOMEFLAT DOMEFLAT_OFF DOMEFLAT_ON FLAT FOCUSING OBJECT SKYFLAT STANDARD STANDARD_STAR TEST
Osamu Kanamitsu