AIPS

: [電波天文分野の標準解析ソフト]

AIPS (Astronomical Image Processing System) は NRAO 開発の電波天文分野で主に使われるソフトであり、そのための各種機能を持っている。 使用するには C と FORTRAN のコンパイラに X Window のシステム一式が必要である。 最新バージョンは 31DEC19。 (31DEC18 バージョンから Solaris がサポートから外れた。) 情報は以下から。

http://www.aips.nrao.edu/index.shtml


C++ ベースの AIPS の派生パッケージだった AIPS++ は、再構成されて CASA (Common Astronomy Software Applications) と呼ばれるソフトウェアパッケージになった。 最新バージョンは 5.4.1 で RedHat linux と Mac OS X 用がある。 情報は次から。

https://casa.nrao.edu/


国立天文台の野辺山宇宙電波観測所では AIPS を元に富士通により開発された NEWSTAR が解析に利用されている、現在は Linux 用バイナリのみ(CentOS で動作確認)。 最新版は 2017年11月版が公開されている。 ファイルをダウンロードした場合は、野辺山のNEWSTAR担当の高橋、前川氏(nro-compdev@nao.ac.jp)にコンタクトすること。 情報は以下から。

https://www.nro.nao.ac.jp/~enewstar/html


また、Java ベースの NEWSTAR も開発・配布されている。Java NEWSTAR は AIPS がなくても動くためオリジナルの NEWSTAR よりインストールしやすく動作も軽いそうだ。 Linux(CentOS で確認)と Mac OS X 用があり、最新版は 2017年11月版。 情報は以下から。

https://www.nro.nao.ac.jp/~jnewstar/html


電波天文のデータ整約パッケージとして東京大学・天文教育研究センターにいた半田利弘氏(現:鹿児島大学理学部)らの開発による UltraSTAR (Unix and/or Linux based software Tools for Radio Astronomy; STream processing in Astronomy data Reduction package) は、X11とMotif(またはlesstif)、X11/Postscript統合表示ライブラリPxp(=Plot library for X11 and Postscript printer, http://www.ioa.s.u-tokyo.ac.jp/VST/Pxplib/index-j.html)を使っている(AIPS は必要ない)。 現在は 2008年7月版がリリースされている。 情報は以下から。

http://www.ioa.s.u-tokyo.ac.jp/VST/UltraSTAR/index-j.html




Osamu Kanamitsu
2019-02-15