FITS は当初、デジタル化されたイメージの交換という意味付けだったが、すぐに他のタイプのデータ交換の枠組みにも使えることがわかった。
こうした新しい FITS 構造の最初の例として、1979 年末から 1980 年初めにかけて、Greisen と Harten は小配列のグループを扱う形式を考案した。
各々のグループは パラメータと小配列のセットからなり、パラメータの数や意味、配列の次元はどのグループでも同じとされた。
この形式は、開口合成 visibility データの輸送の必要から案出されたものである。
Random Groups は他の分野で使われることはなく、当該分野ですら、現在では Binary Table で置き換えられている。
今後は使わない方がいいだろう。
Random Groups は、1982 年 IAU 総会で FITS と共に、バイナリデータの推奨交換フォーマットとして是認された。
これは現在は以下の論文として参照可能である(以下 FITS Paper II (第II部 参考文献[2]))。
- Greisen, E. W. and Harten, R. H. 1981, “An Extension of
FITS for Small Arrays of Data,”
Astron. Astrophys. Suppl., 44, 371-374.
Osamu Kanamitsu
2019-02-15