座標の準拠フレーム

  赤道座標などの場合 equinox や基本座標システムを与えないと厳密な定義ができないが、このうち基本座標システムを表す新しいキーワードとして RADESYSa 17が提案されており、次のような値を持つ。


RADESYSa 定義
'ICRS' 平均位置, International Celestial Reference System
'FK5' 平均位置, 新しい (IAU 1984 以後) システム
'FK4' 平均位置, 古い (Bessel-Newcomb) システム
'FK4-NO-E' 平均位置, 古いシステム、ただし e-terms なし
'GAPPT' Geocentric APParenT place, IAU 1984 以後のシステム


(以前提案されていた RADECSYS と同じ意味だがキーワード名が若干違うことに注意)

EQUINOXa キーワード(浮動小数)も使うことができる (EPOCHは今後は使わない)。 EQUINOXaキーワードが存在する場合にはRADESYSaキーワードも伴うべきであるが、もし、RADESYSaが伴わない場合は下右表のように解釈される。

[RADESYSaが存在する場合]
RADESYSa equinox EQUINOXa,EPOCH
    両者がない時の分点
'FK4' or Besselian 1950.0
'FK4-NO-E'    
'FK5' Julian 2000.0
[RADESYSaが存在せず
[EQUINOXが存在する場合]
EQUINOXの値 RADESYSaとして
  想定される値
$ <1984.0$ 'FK4'
$ 1984.0\geq$ 'FK5'

RADESYSaEQUINOXもない場合は'ICRS'がデフォルトとなる。

正確な観測時刻が必要なような場合には、時刻の記述を統一するために連続的で扱いやすい MJD-OBS キーワード (浮動小数値でDATE-OBS に対応する Modified Julian Date (JD - 2400000.5) を表す) を使うことも提案されている。



Osamu Kanamitsu
2019-02-15