: [FITS ファイルのインタラクティブな操作ができるソフトウェア]
r.5
(fv で解析中の例)
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fv は FITS ファイルのブラウザ兼エディタであり、後述のFITS ソフトウェアツール集である FTOOLS パッケージ標準のブラウザとして開発されてきたが、現在ではインタラクティブな操作もできるスタンドアロンのソフトウェアとしてもリリースされている。
FTOOLS は基本的に Unix プラットフォーム向けだが、fv は Windows や Mac OS X 向けのバイナリも用意されており(Mac OS 9 以前には Ver.3 しかない)、マルチプラットフォーム用に POW という graph widget をデフォルトで使っている(画像表示には 3.1.1.8 の ds9 を使うこともできる)。
また、XPA (X Public Access4) というプロトコルを使って他のソフトからコントロールしたり、Tcl スクリプトや AppleScript などのスクリプトによる操作も可能である。
代表的な機能は次のとおり。
- ASCII Table, Binary Table Extension にも対応
- FITS ヘッダを読んだり修正したりできる
- 2D, 3D以上のデータの表示ができる (POW あるいは ds9 を使用。画像の修正や文字入れなども可)
- ブリンク、プロット、コントア処理
- WCS 対応(天球座標表示可能。CD キーワードにも対応。WCS については 6章参照)
- 画像のデータ値を表に出力可能
- Tcl スクリプト、AppleScript、XPA 対応
- VizieR を始め多くのオンラインカタログに対応(カタログを参照してオブジェクトのプロット可能)
最新バージョンは fv 5.5 (POW 5.5、ただし Windows版は 5.3のまま) で、配布元は次のとおり。(2018年5月版)
https://heasarc.gsfc.nasa.gov/docs/software/ftools/fv/
Osamu Kanamitsu
2019-02-15