Floating Point

元来の FITS では、バイナリ・データは整数表現のみが許され、非整数または整数表現の範囲にない値は、スケーリングして整数化して記録されていた。 スケーリングのための係数は、ヘッダに与えられることとされていた。 これは、輸送可能なデータの値に大きな制約を課し、整数・小数の変換に少なからぬ時間の消費を強いた。

IEEE 浮動小数点規格の普及にともないこの問題の解決ができるようになった。 1989 年 12 月 22 日、IAU の FITS Working Group は浮動小数についての合意に達し、IEEE-754 (IEEE 1985) の 32 ビット と 64 ビット 数を FITS での標準的な浮動小数のタイプとして採用した。 これは 1990 年 1 月 1 日より実施された。



Osamu Kanamitsu
2019-02-15