FITS が開発された 1979 年には主要なデータ保存メディアは 1/2インチ、9 トラックの 磁気テープであり、FITS Paper I では物理ブロックサイズは論理レコードサイズに等しいとされていた。
時がすぎ、多くのデータ処理者たちはこのブロックサイズでは、データを書くのに必要なテープ長や I/O 操作数の点で不十分と感じるようになった。
コンピュータの世代が新しくなり、メガバイトのメモリを搭載するようになるともっと大きなブロックをたやすく読めるようになった。
結果として、FITS Paper III では、1/2 インチ磁気テープ上では 10 論理レコードまでを 1 物理ブロックとして扱えることが含まれている。
さらに、カートリッジテープや光ディスクなどの新しいメディアが磁気テープに置き換わっており、これらの多くの新しいメディアは固定長のブロック (典型的には bytes) でしかデータにアクセスできず、FITS の 23040-bit 論理レコードはそのブロックの積算に対応できなくなっていた。
また、FITS Paper I で議論された FITS は磁気テープ上のものとしてであったが、ファイルを電子的に転送することが多くなると、FITS ファイルを特定のメディアにむすびつくものというよりは、純粋なビット列とみなすほうがよくなってきた。
それでも異なるメディア上での FITS ファイルの物理的な表現が必要とされているので、すべてのメディアでの一般的な規則と、特に、 -byte 物理ブロック上での FITS 論理レコードの書き方に関する提案が Wells と Grosbøl (ESO) によって 1991 年にされた。
この提案はマイナーな変更後 1994 年春、IAU-FWG によって是認された
(詳細は、5.9 節を見よ)
Osamu Kanamitsu
2019-02-15